映画観たときに泣きっぱなしでしたが、本を読んでもまた涙。最後のところがね、電車の中で読んでるのにもかかわらず、涙出そうで困りました。
この小説は単に「犯罪加害者を身内に持った為に不幸な人生を歩むことになった可哀想な男の話」というわけではありません。
犯罪加害者を身内にもてば、差別されるのは当たり前。罪を犯すということは、自分だけでなく家族をも巻き込むということで、「犯罪者はそのことも覚悟しなくてはならない」ということ。つらい現実ですが、それほど犯罪、特に殺人などの凶悪犯罪の罪は重いんだよということです。
何の罪もない犯罪加害者の兄弟が差別されるのは、おかしなこと、いけないことだという「きれい事」で話が終わっていないところが凄いと思いました。
それにしても東野圭吾の文章って、読む者を引き込む力を持っています。内容知ってても、どんどん読めちゃう。
映画も良かったけど、よりじっくり考えたい人には本を読むことがオススメ!映画では主人公がお笑い芸人を目指していたのが、本の方ではミュージシャンを目指していたり、内容が変わっているところはあります。
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/10/01
- メディア: 文庫
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