「月の上の観覧車」

いわゆる「泣ける系」の短編集です。特にある一定の年齢以上の人が読んだら共感できること請け合い。

年を取るということ、失っていくものがあるということ、人生は後戻りできないということ。

この現実を受け入れつつ、前に進んでいくということが「生きる」ということなのかも。

この本を読んでいて、なぜか現代国語の教科書を思い出した。学生時代、現国の教科書に載ってる小説読むのが毎年楽しみだったんだよね。

大人の現国の教科書があったら、こんな短編が載ってる気がする。


月の上の観覧車 (新潮文庫)

月の上の観覧車 (新潮文庫)


解説にもあったけれど「レシピ」という短編だけは少し趣が違います。これまでの人生をレシピノートのページをめくりながら振り返る主婦の話。涙なしで読めます。