「パンとスープとネコ日和」

たまには、ほっこり癒される小説を読みたいなと手に取った本書。題名からして平和な空気が漂っています。ところが・・思っていたよりどんより重いお話でしたね。

主人公の境遇が、私自身と似通っているところがあって、身につまされるというか。主人公の心境がわかりすぎるというか。

こんなに居心地の悪さを感じた小説はないな。それくらいリアルでなまなましくて、ある意味すごい小説なのかもしれないけど。

特にネコちゃんとの別れの件のたたみかけるような表現のしつこさといったら・・読んでて本当につらい。。

群ようこさんといえば、ずーっと昔に読んだ「無印OL物語」の印象が強くて、ユーモアあふれる小気味好い小説の書き手だと思ってたんだけど、この小説はイメージが違う。

癒しを求める方は要注意!甘口でなく辛口です。