「小暮写真館」

最高の恋愛小説!と帯に書いてありました。宮部みゆきが恋愛小説なんて珍しいなあと読み始めましたが、最初は誰と誰の恋愛かもわからず。

恋愛小説というよりも、怪談もの?(心霊写真が出てくるし)という印象。でも、読み進めていくうちに段々と主人公花ちゃんのお相手がわかりましたよ。

いまどき、男子高校生があんな純粋な恋なんてするかね。いや高校生だからこその純粋な思いなのかな。

登場人物がみんな魅力的。親友のテンコ、弟のピカ、コゲパンに橋口・・・みんないいヤツ。またまた、いまどき、こんないい子たちいるかしら・・・なんて思ってしまった私。なんか自分の高校時代を思い出し、懐かしくもなりました。

解説で兵庫慎司さんという方が「ずっとこの本を読んでいたい、この物語の中に居続けたい」と書いていましたけど、まさにそんな小説。でも、文庫本下巻はあっという間でした。