- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/04/25
- メディア: ペーパーバック
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怪談を読めば少しは涼しくなるかなあ、という安易な考えで選んだ本(笑)読んでも涼しくはなりませんでしたが、奥の深い宮部みゆきの世界を堪能できました。
江戸時代。ある過酷な事件を機に、心を閉ざしてしまった17歳の少女おちか。身を寄せた叔父の家で、次々に訪れる客人のふしぎ話に接するうちに、彼女の心に変化が起きる・・
このふしぎ話がオムニバス形式のようになっているのですが、ひとつひとつの話がすごく深くて、おどろおどろしい。読み手の想像をはるかに上まわる壮絶な展開。そして残酷な結末。やっぱり宮部みゆきを甘くみているとケガをします(笑)
最終章がまた彼女らしい、なんていうかエキセントリックな世界になっているのですが、そこが「ブレイブ・ストーリー」とか「あかんべえ」にも通じるのかな。
なにが怖いって一番怖いのは人間の心なんだね。