2008年の3冊

2008年も残すところ、あと数時間。毎年、年末に読んだ本のリストをあげてましたが、カテゴリーで振り返ることができるので、今年は印象に残った3冊(3作品)のみをあげます。


新装版 世に棲む日日 (1) (文春文庫)

新装版 世に棲む日日 (1) (文春文庫)

昨年から今年にかけて読んだ作品。私の中での「幕末ブーム」のきっかけをつくった1冊(4冊)。

長州の人たちのことを描いた小説を一度読んでおきたいな・・と思っていたのですが、想像以上にエキサイティングな時間でした。

以前、「燃えよ剣」を読んで挫折した事を書きましたが、それは司馬さんの文章がまどろっこしかったわけではなく、単に私自身が「幕府側」じゃなくて「倒幕派」だったからみたいです。(「燃えよ剣」ちょっと読み返して気付きました)

現状維持じゃなく、体制破壊に共感してしまうって、危ない人間なのかもしれない(笑)

昭和19年に出た久坂玄瑞の伝記を読み始めて数か月。文語体や旧字体に慣れず、まだ半分くらいしか読んでないのですが、来年こそは読破したいと思います・・


新装版 天璋院篤姫(上) (講談社文庫)

新装版 天璋院篤姫(上) (講談社文庫)

これは、幕末ものに興味を持ったこともあり、テレビの影響もあり。天璋院の存在は以前から知っていましたが、ただ、「かわいそうな人」というイメージでした。

でも、宮尾さんの本を読み、与えられた運命の中で1本筋の通った生き方をした彼女に感動させられました。どこか、現代にも通じるテーマも感じられたし。「大奥」を現代の会社にあてはめて考えてみたり。


食わず嫌いの古典に挑戦。単純にストーリーが面白かったです。高校生のときに読んでいれば、もうちょっと古典の成績があがったかなあ・・とちょっと残念。。

もっと時代背景を勉強すれば、より作品の世界を理解し深く味わうことができるのかなあと思います。研究本もいっぱい出ていますが、立ち読みどまりでちゃんと読んでません。ダメですね。


以上、3作品ですが、すべて時代ものになってしまいました。これは現実逃避の現れかも?確かに今年は良い事あんまりなかったしなあ。

来年はとりあえず「久坂玄瑞」とアランの「幸福論」(翻訳調の文章が苦手で苦戦中)を読了したいな。