東京に緊急事態宣言が出ているという、すごいタイミングで本当に開催された東京オリンピック。国民の半数以上が開催を反対していたわりに、国立競技場の前は人でいっぱい、ブルーインパルスを見物している人もたくさんいる映像に不思議な気持ちになりました。
日本が1964年以来の夏のオリンピックの開催国に決まったときから、開幕を楽しみにしていました。でも、去年コロナ禍という予想もできない事態に見舞われ1年延期になり、今年も状況が大幅に良くなったわけでもないのに中止や延期にならないことに疑問を抱いていました。
そんなわけで、このオリンピックをどういう気持ちで捉えたらいいのか、よくわからないいまま昨日の開会式を迎えることとなりました。
開会式は部分部分いいところはありました。入場行進のときのゲーム音楽はよくわからなかったけれど、夜空にドローンが大会のエンブレムや地球を描いて飛んでいるところはすごいと思ったし、人体でピクトグラムを表現していくのはおもしろかった。長嶋さんが松井さんに支えられながら、王さんと一緒に聖火をつないだときは感動した。
でも、辞任した野村萬斎さんや椎名林檎さんたちの創る開会式も観たかったなあ。そもそも延期になっていなかったら彼らが辞任することも、問題のある人が開会式に関わることもなかったんじゃないかな。
無観客なのも致し方がないこととはいえ、さびしかった。
「人類が新型コロナウィルス感染症に打ち勝った証として、完全な形で東京オリンピックを開催する」って去年、オリンピックの1年延期を発表したときに安倍さんが言ってたけれど、かなり不完全なかたちのオリンピックになっちゃいましたね。
ただ、準備していたたくさんの人たちのことを思うと、無観客とはいえ中止にならなくてよかったのかなと開会式を観て思いました。
それにしても、数十年に一度のオリンピック自国開催と、100年に一度の感染症大流行が同じタイミングになってしまうなんて日本もついてない国です。
選手も、せっかくの自国開催なのに複雑な雰囲気になっちゃってかわいそうだけど、がんばってほしいなと思います。