「カーネーション」

先日まで再放送していた朝ドラを毎日録画して観ていました。本放送の時は毎日しっかり観れていなかったので・・

朝ドラ最高傑作と言われているだけあって、すばらしい完成度のドラマだと思います。主人公の糸子の子供時代から92歳で亡くなるまでの約80年間、時代で言うと大正末期から平成までの激動の時代を描いています。

これだけの長い期間をずっと同じ場所「岸和田」を舞台に描いているので、時代の変化がわかりやすい。深い近所付き合いが特徴的だった昔ながらの商店街が、代替わりを経ながら様変わりしていく。主人公の実家も呉服屋から洋装店になり、最後は自分のフルネームであるブランド名が看板になる。

波乱万丈の人生というと、故郷を出て色んな場所を転々としたりしそうですが、糸子さんは生まれ育った家を一度も出ることなく人生を終えるんですね。その狭い範囲内で起きるドラマ。交錯する人間関係。決して優等生ではない糸子が家族や近所の人たちに支えられながら自分の道を進んでいく。

朝ドラとしては王道の内容なんだけど、関西ならではの「笑いのツボ」とほろりとさせる部分のバランスが絶妙で。糸子さんはじめ登場人物がみんな魅力的で愛すべき存在で。特に小林薫麻生祐未が演じた両親は最高!

この作品は間違いなく尾野真千子の代表作でしょう。でも、彼女はこの作品だけで終わらない実力と魅力をもった女優さんです。

もう本気でDVD買おうかどうしようか迷ってます。