「往復書簡」

往復書簡 (幻冬舎文庫)

往復書簡 (幻冬舎文庫)

話題の湊かなえの本を初めて読みました。おもしろかった!

この「往復書簡」は手紙形式の連作小説で、4編の話(最後の話は、エピローグのような感じですが)からなっています。

手紙って人の内面がよく現れるね。心の奥底の部分を密かに告白するようなタッチで、興味津津で読み進めることができました。

ミステリーとしても、特に2番目の「二十年後の宿題」はよくできていました。「北のカナリアたち」という題名で映画化されたとのことだけど、あくまで「原案」でストーリーや設定はかなり違ったものになっているみたいです。

湊さんは元教師ということだけど、教師や生徒の心理描写がうまいです。教師が良かれと思って生徒のためにやってることも、生徒にとっては受け入れられないものだったとか。なんか思い当たるフシがあるなあと思っちゃいました。