「エネミイ」

新国立劇場にて、久しぶりにお芝居を観劇。1976年生まれの若手劇作家、蓬莱竜太の新作舞台です。

定年退職の自分へのご褒美のヨーロッパ旅行を楽しみにしている父と、フラメンコの稽古に夢中の母、30を過ぎて婚活中の姉と、やはり30を過ぎてコンビニでアルバイトしている弟。そんなごく普通の家庭に突然、父の友人という2人のおじさまが押しかけてきて・・

若い作家の舞台のせいか、長セリフも少なくテレビドラマのようにさらっと観られるお芝居だったな。

弟役の高橋一生君。「君」を付けたくなる少年風のルックスなんだけど、今年で本当に30歳になるんだね!10代のときのような繊細でナイーブな感じは全く変わらない。今回の役柄も、周りに押されてしまいがちな「草食系男子」で、まさに彼にぴったりでした。

居心地悪そうにしている彼が最後どうなっていくのか、見守るように観てましたが、盛り上がりに欠ける感じで終わっちゃいましたね。

高橋由美子、梅沢昌代、瑳川哲朗・・・彼らの芝居には笑わせられた。林隆三の役柄が中途半端でちょっともったいないな・・と思っちゃいました。

昨日の舞台終了後にはトークライブもあったのですが、演出の方の裏話なども聞けておもしろかったです。3人のおじさま俳優のお話も聞けたし。長セリフよりも「・・・・・」というセリフの方が役者の表現力を問われるとか。なるほどね。