「インビクタス/負けざる者たち」

テレビで絶賛されていたので、久しぶりに映画館へ行きました。

南アフリカ共和国で初の黒人大統領になったネルソン・マンデラ大統領が、国をひとつにまとめるため、弱かった自国のラグビーチームの再建を図るという実話を映画化。

ラグビーはイギリス発祥のスポーツで、南アフリカのチームも白人の選手がほとんど。黒人たちにとっては応援する気にもなれないスポーツだったんだね。でも、そのスポーツに目を付けたマンデラ大統領。

日本もオリンピックやワールドカップの時だけは「ニッポン!」コールを連発し、国がひとつにまとまったんじゃないかというような盛り上がりを見せます。そういう愛国心ってスポーツを通してしか感じられなくなってるような気も。

ましてや、昨日までの敵だった白人たちと黒人たちが一緒に暮らす国、南アフリカ。国をひとつにまとめることは相当に困難な道のはずです。そもそも、大統領自身が白人に30年近くも牢獄に入れられ、白人には相当な恨みがあるはず。でも、報復など考えず、ただ南アフリカという国を人種を超えてひとつにまとめたい、という気持ちだけで動いているのです。

政治家は「無私」でなくっちゃ。

最後のワールドカップの決勝シーンが本当に迫力満点で、映画じゃなくて本当の試合を観ているようでした。ルールに詳しくないので、ちょっと残念。昨年亡くなったラグビー好きの知人の事を思い出し、彼だったらこのシーンも十二分に楽しめただろうな、ルールも教えてもらえたな・・と、ちょっとせつない気持ちになってしまいました。

インビクタス 負けざる者たち

インビクタス 負けざる者たち