「漱石、ジャムを舐める」

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「タイトル」と、「え、ひと月に8缶も舐めちゃったんですか?」という衝撃的な帯の文句に魅かれて、つい手に取ってしまった本書。著者は高校時代から夏目漱石の研究をしており、38年勤めた食品会社を退職後に「第二の人生」として「食」の観点から新たに漱石の研究を始めたということ。この本は、それをまとめたものです。

それにしても、よくここまで調べたなあ、とびっくり!

漱石の著作の中に出てくる食べ物や飲み物、具体的にはアイスクリームやビール、牛乳、駅弁などなどについて、その歴史や当時、値段はいくらくらいで、どういったものだったのかということまで詳しく書かれています。サッポロビールは、元々は北海道開拓使事業の一環だったとか、興味深い話がいっぱいです。

特に夏目漱石のファンでなくても「食の歴史」に興味ある人なら、楽しめる本です。たくさん雑学を仕入れることができます。


夏目漱石終焉の地に立つ胸像。