平井堅、新アルバム「fakin'pop」

FAKIN' POP

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平井堅の約3年半ぶりの7枚目のオリジナルアルバムを購入。

かつて「男性R&Bシンガー」として売り出していた頃の面影もなくなってきて、デビュー時代の曲調に戻ってきたって感じ。R&B大好きの私ですが、曲調が変わっても平井堅はやっぱり好き。

それは、もう歌のジャンルを超えて、平井堅の歌声そのものに惚れてしまったということなんだろうなあ。

デビュー当時に戻った、といっても、歌唱技術の向上は凄まじい。2曲目の「君はス・テ・キ」なんて、ものすごい早口でしかも裏声で始まり、途中で転調までしてるみたいだし。あんな曲、歌いこなせるのなんて平井堅だけじゃないかって思えてしまう。

お気に入り曲は、3曲目「キャンバス」、5曲目「Pain」、7曲目「UPSET」、10曲目「Twenty!Twenty!Twenty!」

「キャンバス」は、ごく自然に学生時代の頃を思いおこさせてくれる曲。学生時代・・具体的にいうと大学卒業直前の空気をリアルに思い出してしまうんですよ、この曲を聴くと。初めて耳にしたときから、いい曲だと思った・・「ハチミツとクローバー」主題歌。

「Pain」は、まさにファーストアルバムに入ってそうな曲。この曲だけ(!)ノンタイアップなんで、小粒な曲を想像してたんだけど、結構スケールの大きい曲です。ドラマ性があるというか。ライブで聴きたい!

「UPSET」もね・・こういう遊び心のある曲好きですよ。歌を歌っているときは役者になれるね。携帯電話のCMで流れている曲です。

「Twenty!Twenty!Twenty!」は、J-WAVEの20周年記念ソングで、堅さんの敬愛するKANの作詞作曲。今年に入ってから、J-WAVEでこの曲がガンガン流れていて、ツボにハマってました。KANって「愛は勝つ」のイメージしかなかったんだけど、なぜ堅さんがKANを好きなのか分かった気が。この曲も自分で作詞作曲したみたいに「平井堅」になじんでるんですよ。目指しているところが一緒なんじゃないかっていう。

他にも「哀歌」「fake star」は、シングル発売時から好きな曲だし、亡き御父上の事を歌った「写真」も最近、よくテレビでも耳にしますが、涙腺の弱くなる曲です。

全体を通して聴いてみると、本当に本人がやりたいようにやって出来たアルバムなんじゃないかなあ・・と思います。冒険してる曲もあるし、楽しませてくれます。

13曲中12曲タイアップってのは笑ったけど。それだけ使ってもらえるのは嬉しいことだけれど、「売り方」に関しては冒険できなくなってきているのかな。