- 作者: 由良弥生
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2012/12/01
- メディア: 文庫
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まず、最初に。眠れないほど面白・・・くはなかったです。多分、寝る前に読んだらよく眠れたんじゃないかっていう。。
ただ、ものすごく興味深い書でした。歴史の授業で名前を丸暗記していた乞食・・いや古事記の内容がこういう内容だったとは。
次から次へと登場する「カミサマ」が、私のイメージするところの人格者(人ではないけどね)では決してなく、人間よりも俗っぽい存在に描かれているところ。これにはびっくりでした。
たとえばイザナキノ神は、愛するイザナミノ神が出産がもとで死んだときに、痛恨のあまりそのときに生まれた我が子の首を切り落としてしまったり!
オオナムチノ神(後のオオクニヌシノ神)が大勢の異母兄弟に集団で殺されそうになり、助かった後でこの異母兄弟たち(八十神)を残らず打ち倒したり。
そしてどのカミサマもみんな好色。お目当ての娘が川の流れの上に建てられた厠に入っているときを狙って、自分の身を朱塗りの矢に変えて川を下ったカミサマもいました。その後の展開は私のいやな予感が的中でした。ドリフもびっくり!
古事記は第三十三代推古天皇のところで終わっています。推古天皇は実在の天皇ですが、古事記の最初の方にでてくるご先祖は実在ではないでしょう。
どこまでが作り話でどこからが本当なのかよくわからないけれど、日本に大昔からこういう伝承があり、今の天皇につながっている(つなげている?)のは、やっぱり興味深いです。眠れないほど面白くはなかったけど・・