「のぼうの城」

戦国エンターテイメント作品。大作ですよね。ベテランから若手まで実力派の俳優が揃い、合戦シーンも迫力満点!首が吹っ飛んだりするのは、うぇーって感じでしたけど。

そんな絵に書いたような戦国ドラマの主人公が、城主の従弟でありながら武将とはほど遠く、ひ弱で農民と戯れてばかりいる「でくのぼう」の成田長親。これを野村萬斎が演じているのですが、もうこの役は彼以外は考えられない!というほどピッタリでした。

彼の田楽踊りは一番の見せ場で、狂言師の本領発揮!でした。狂言って今風にいうと「コント」だそうで、この田楽踊りもちょっとドリフみたいでした。面白さと同時にハラハラドキドキもする忘れられないシーンです。

長親とは対照的にワイルドな戦国武将、丹波守を佐藤浩市がステキに演じていました。

石田三成役の上地雄輔は人気優先のキャスティングかと思ったけれど、意外に存在感やオーラがありました。

震災の影響により1年公開が延期になったようなのですが、確かに「水攻め」の描写は津波を連想させるに充分・・でも、内容・映像・演技と良くできた映画なので、まさかのお蔵入りにならなくて良かったです。

『のぼうの城』オフィシャルブック

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