東京写真美術館「フェリーチェ・ベアトの東洋」

フェリーチェ・ベアトはいわゆる「戦場カメラマン」の走り。戦場の死体を撮影した最初の写真家だそうで、今回の展覧会にもそうした写真が展示されていました。

幕末から明治初期にかけて約20年間日本に住み、日本の風景や風俗の写真もたくさん撮影しています。私はこちらの写真が目当てでこの展覧会を鑑賞しました。

幕末、愛宕山から見下ろした江戸の町のパノラマ写真。圧巻でした。撮影した時間帯は何時くらいだったのか、ほとんど人は映っていません。まるで映画のセットのようでした。本当に美しい町だったんだなあ。ドラマ「JIN」のオープニングにも使われていた写真は多分これです。

江戸の風俗写真に手彩色で色を施した写真も独特の世界観がありました。男性の入墨の写真の彩色なんて細かくて感心しちゃった。かわいい女の子もいっぱい映ってたけど、この時代からモデルになる女の子はやっぱりかわいい子だったんだなあ。

展覧会というと、よく音声ガイドが有料で用意されてるけど、この展覧会では音声ガイドの代わりにそれぞれのコーナーに解説カードが置いてありました。無料だし特に興味あるところだけ手に取って読めばいいし、すごく便利でした。