「太陽と海の教室」を観ていて、ふと思ったこと。生徒の人生にまで影響を与える先生の言葉、実際にはあんまりないよなあ・・と。
自分自身を振り返ってみても、先生の言葉に傷ついた記憶はあれど、感銘を受けたことなどほとんどないような気がします。
ただ、記憶を学校時代より前、幼稚園時代まで遡ってみると、ありました、ありました。
あの日、クラスのある子が「やってはいけない」と言われていることをやってしまっていました。それを観ていたクラスメート達は「○○ちゃんもやっているから、やっていいんだ」と同じように「やってはいけない事」をやってしまいました。その中の1人はこの私。
担任の先生は怒りました。その時、誰かが「だって○○ちゃんもやってたから・・」と言いました。
それで、先生はさらに激怒して、「誰かがやってたから、やるっていうのは先生は嫌い!」と一日中「やってはいけない事」をやってしまった子供たちを廊下に立たせました。みんな、長泣き・・・
「やってはいけない事」というのは何だったのかも思い出せないのですが、あんまりたいした悪い事でもなかったような気がします。だから、当時の私は「なぜ、先生はこんな事でこんなに怒るのだろう」と不思議に思ったのです。
それからの人生で、たびたび思い出す恩師の言葉。「誰かがやってたから、やるっていうのは先生は嫌い!」
「自分の頭で考えず周囲の人間に流される、そんな人間にはならないで欲しい」というメッセージが込められていたんだろうと大人になった私は解釈しています。まさに人生を生きていく上で、一番大切な事を言っていたんだ、と感動すらします。
あの先生は当時20代だったろうな。まさか、あの言葉を30年経っても覚えている園児がいるとは・・夢にも思わなかったろうな。